[ワシントン 20日 ロイター] - 20日からワシントンで始まる20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議と国際通貨基金(IMF)と世界銀行の春季総会は、保護主義を中心に据えるトランプ米大統領の通商政策が焦点になりそうだ。

今回は米国第一主義を掲げるトランプ政権の下で行われる初のIMF・世銀総会となる。

IMFの元理事で現在はカナダのシンクタンク、国際ガバナンス・イノベーション・センターに籍を置くドメニコ・ロンバルディー氏は「一連の会議は全てトランプ大統領と同氏の政策による国際問題への影響が焦点になる」と語った。

また、ラガルドIMF専務理事がトランプ政権をIMFの政策に適合させ、米政府の政策判断に影響を及ぼそうと試みるとの見方を示した。

輸入抑制策などを通じて貿易赤字の縮小を図る同大統領の方針をIMFはとりわけ懸念し、保護主義政策は世界経済の成長を阻害すると警告している。

米国の財政政策についても19日公表した世界金融安定報告書(GFSR)で、法人税減税が過剰な金融リスクを許容する傾向に再び火をつける可能性があると指摘した。財政問題担当ディレクターのビクター・ギャスパー氏は、財政赤字を増やさない形での税制改革が成長にはより望ましいと語った。

だがIMFの中国部門でトップを務めた米コーネル大学のエスワー・プラサド教授(国際貿易)は、こうした提言は無視されるかもしれないと話す。先月ドイツで開催されたG20財務相・中央銀行総裁会議では声明から反保護主義への言及が削除された。

プラサド氏は「分析に基づく提言や説得、加盟国による圧力などIMFのできることは限られている」と指摘し「米政権の政策に大きな影響を与える公算は小さい」との見方を示した。