[ワルシャワ 16日 ロイター] - 英国の欧州連合(EU)離脱に伴い、ロンドンの金融業界から最も多くの雇用を奪うのはドイツでもフランスでもなく、ポーランドかもしれない。

フランクフルトやパリが、法外な報酬を稼ぐ投資銀行バンカーを獲得しようと競い合っているのに対し、ポーランドはリスク管理や情報技術(IT)関連職など、給与水準がそこそこで人数の多い「ミドルオフィス」の職種に目をつけている。

ポーランドがEUに加盟した2004年以来、多くの国民が職を求めて英国に移っており、政府は雇用を奪い返したい意向だ。

ポーランド産業サービス幹部協会のPawel Panczyj代表は「われわれは、ミドルオフィスの海外移転を望む銀行や保険会社、投資ファンドと協議している。彼らの意思決定の主な要因はブレグジット(英国のEU離脱)だ」と述べた。

国際的な投資銀行はブレグジットを見据えて英国から他のEU諸国に一部の事業を移す必要がある。そうした事業再編に伴ってコスト削減も迫られており、ロンドンよりもコストの低い都市に事業を移転する可能性が出てくる。

金融市場業務の機械化が進むにつれ、銀行はディーラーなど「フロントオフィス」の人員を絞れるようになった一方、金融規制の強化に対応してIT、リスク管理、コンプライアンス(法令順守)人材の必要性は高まっている。

このためフランクフルトとパリが標的とするフロントラインの雇用は縮小しており、両都市のロビー団体によるとブレグジット後に獲得できそうな雇用はそれぞれ約1万人程度だ。

これに対してポーランド政府は、金融を中心とする英国の産業サービス・セクターから今年だけで2万5000─3万人程度の雇用を誘致

できると予想している。