[シドニー 1日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)は1日、定例理事会を開き、市場の予想通りにオフィシャルキャッシュレートを過去最低の0.25%に据え置いた。

一方、銀行に低利で資金を供給するターム物資金調達ファシリティーの拡大と2021年6月末までの延長を決定し、市場にとりサプライズとなった。

同ファシリティーの規模は約2000億豪ドル(1480億8000万米ドル)に拡大される。銀行は0.25%の固定金利で中銀から期間3年の資金を借り入れることができる。

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ロウ総裁は理事会後の声明でこの措置について「借り手に対する金利を低く抑える一助となり、低コスト資金への継続的なアクセスに対する銀行の信頼感を高めることで、信用供与を支援する」と述べた。

また「理事会は必要とされる限り非常に緩和的な姿勢を維持し、一段の金融措置がいかに回復を支援できるか引き続き検討する」と表明。低金利を長期間維持する方針を再確認すると同時に、追加措置の可能性も示唆した。

豪中銀は3月、政策金利を0.25%に引き下げ、国債購入プログラムを導入した。これまでに660億豪ドルの国債を買い入れており、インフレと雇用の目標を達成するまで、3年債利回りを0.25%付近に維持する目標の下、追加購入を行う構えだ。

追加の金融緩和策として豪中銀が取り得る措置の一つはキャッシュレートを0.1%へ引き下げることだ。金利先物市場<0#YIB:>は来月の15ベーシスポイント(bp)引き下げを織り込んでいる。もう一つの選択肢は国債の買い入れ拡大だ。

マイナス金利を導入する可能性は「極めて低い」との見解を繰り返し表明している。

AMPのチーフエコノミスト、シェーン・オリバー氏は「最終的に豪中銀は6カ月以内に追加緩和に踏み切るだろう」との指摘。「0.1%への引き下げは可能だが、大きな効果はないかもしれない。従って追加緩和は幅広い年限での国債買い入れが主な手段になる」と予想した。

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豪経済は新型コロナウイルスの打撃により大恐慌以来のマイナス成長に陥っているとみられ、2日発表の第2・四半期国内総生産(GDP)は6.0%減と予想されている。

コモンウェルス銀行のエコノミスト、ガレス・エアード氏は「第2・四半期のGDPは歴史的なものになる。経済の長期的な健全性にとっては、生産の増加と完全雇用の実現をできる限り早いペースで進めることが必要だ」と述べた。

ロウ総裁は、10月6日の連邦予算案発表を控え、財政刺激の重要性を指摘。

「公的部門の財政状況は良好な状態にあり、これが継続的な支援を可能にしている。実際、経済の見通しや高い失業率予想を踏まえると、財政・金融面での支援はしばらくの間必要となる」と表明した。

*内容を追加しました。