[北京/上海 12日 ロイター] - 中国の電子商取引大手アリババ・グループが実施した「独身の日」セールは、期間中の取扱高(GMV)が5403億元(845億4000万ドル)となり、元ベースの前年比伸び率が8.5%と2009年の開始以来最低だった。規制強化と供給制約という逆風が響いた。

伸び率は昨年の26%から急減速した。独身の日セールは昨年まで毎年2桁台の伸びを記録し、米国のネット通販が11月末に大幅な割引セールをする「サイバーマンデー」をしのぐ世界最大のオンラインセールとなっていた。

アリババは昨年、11日単日のセール期間を1─11日に拡大していた。

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今年は小売売上高が鈍化しているほか、一部製品や電力が供給不足に陥り、新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)も局地的に行われているため、アナリストは、GMVが微増にとどまると予想していた。

当局の規制強化の動きを受け、アリババ自体も例年のような大々的な宣伝を控え、現在は持続可能な成長に軸足を置いていると強調していた。

アリババは4月に中国当局から独占禁止法違反で28億ドルの罰金を科され、同社の創業者である馬雲(ジャック・マー)氏は1年前に当局を批判して以来、公の場から姿を消している。

またJDドットコム(京東商城)や拼多多(ピンドゥオドゥオ)などのライバル企業に押されつつある。

JDドットコムも独自に11日間の独身の日セールを開催し、GMVが前年比28.6%増の3491億元となった。

米アップル、仏ロレアルなど400近いブランドが、これまでにそれぞれ1500万ドル以上の売り上げを確保したことを明らかにしている。

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アリババによると、過去最多となる29万ブランドが参加し、9億人の消費者が集まった。78ブランドはGMVが前年比10倍以上となり1億元を超えた。参加した高級ブランドの数は過去最多で、マックス・マーラやサン・ローランなどが初めて加わった。

シティのアナリストは、GMVは予想に届かなかったが伸び率は満足できるものだったと指摘。昨年は複数の逆風にさらされた異例の年だったが、今年の独身の日のセールは控えめな増加という「新常態」に落ち着いたとした。

*内容を追加して再送します。