[ワシントン/シドニー 5日 ロイター] - 環太平洋連携協定(TPP)の合意全文が5日に公表されたことを受け、米国の消費者団体や労働組合は合意内容に批判的な見解を示した。一方で、政界からは今のところ目立った反応は見られない。

非営利消費者団体パブリック・シチズンのグローバル・トレード・ウォッチでディレクターを務めるロリ・ワラック氏は記者向け電話会見で、合意全文について「思っていたよりも悪い内容だ」と述べた。

会見に同席したアメリカ労働総同盟・産業別組合会議(AFL─CIO)の貿易・グローバリゼーション政策専門家、セレスティ・ドレーク氏は「改善は見られるが、これらの改善点が労働者にとって意義あるものとは考えていない」と述べた。米労働団体の代表者らはこれまでもTPPへの反対を訴えている。

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オバマ大統領は5日、議会宛ての書簡で、環太平洋連携協定(TPP)に署名する意向を正式に通知。米国では、署名の90日前までに議会に通知することが決まっている。署名後は最終的な議会の承認を求める手続きに入る。[nL3N1306N8]

政界の反応は控えめだが、これは合意全文が1000ページ超に及ぶためとみられる。共和党員、および大統領選候補のヒラリー・クリントン氏を含む一部民主党員は既にTPPに反対している。

下院歳入委員会の民主党トップであるサンダー・レビン議員は「協定内容を評価するために設定された、大統領が署名するまでの90日間を利用し、精査することが極めて重要だ」と指摘した。

TPPが議会にかけられるのは最も早くて来年3月になるとみられる。大統領選の予備選が本格化する時期にあたり、TPPが争点となるリスクも生まれそうだ。

下院の新議長に就任した共和党のポール・ライアン氏はTPPへの判断を留保。「読んでさえいない貿易協定について自身の立場を答えることはできない」と述べた。

ホワイトハウスの報道官は、議会は行動する前に1年も待つべきではないと主張した。

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また、米国商工会議所はTPPの詳細を精査できることを楽しみにしているとした。