[チューリヒ 28日 ロイター] - スイスの金融大手UBS(UBSG.S)が28日発表した第1・四半期決算は、純利益が40%増加した。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で市場が混乱したことを受けて顧客が取引を活発化させた。

第1・四半期の純利益は15億9500万ドル。UBSは、新型コロナの影響でデフォルト(財務不履行)が増えるリスクを考慮しても、あらゆる部門で業績が好調となると予想し、15億ドル前後の純利益を計上できるとの見通しを示していた。

UBSは発表文書で「今後はいろいろなことが起こり得るため、経済回復の動向や時期について予測を示すのは時期尚早だ」とした上で、UBSの戦略計画を規律をもって実行し続けていくことが、こうした局面を乗り切るのに役立つとの見解を示した。

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UBSは第1・四半期に2億6800万ドルの貸倒引当金を計上。主にスイス国内やウェルスマネジメント部門の顧客が対象で、クレジットポートフォリオの「質は高い」としている。

ウェルスマネジメント部門は、運用資産の価値が2兆3390億ドルまで下がったが、すべての主要部門で収入が増え、営業利益は14%増加した。

投資銀行部門では税引き前利益が前年同期比で3倍以上に増加。資産運用部門も52%の増益となった。

スイス国内のリテール・法人部門は16%の減益。信用力が悪化した企業からの予想債権回収率が低下した。

投資銀行部門では、グローバル・マーケッツ業務が44%増収。外国為替、金利、クレジット・トレーディングの利益が倍増したほか、株式トレーディングの利益も18%増加した。

ウェルスマネジメント部門の税引き前利益は41%増。新規の顧客資金は120億ドルの流入超。新規の融資は差し引きで39億ドルだった。

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UBSは富裕層向けの融資で5300万ドルの貸倒引当金を計上。これはウェルスマネジメント部門の融資残高の0.03%にすぎないという。

アジア太平洋地域では、ウェルスマネジメント部門の税引き前利益が過去最高を記録した。

*内容を追加しました。